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ツナグ

ツナグ

「使者(ツナグ)」に頼んで生きてる人が一生に一度だけ死者に会わせてもらえるんだけど、死者側も会えるのは一度きりという、そんなツナグに出会わせてもらった人たちのエピソードが4篇と最後はツナグ側のお話が1篇。どの話を読んでもじわーんときてしまうんだけど個人的に一番じわーんときたのは「待ち人の心得」でした。ラストは予想できたけどそれでも泣けた。ツナグ側の視点の話は、4篇の話の裏側が描かれているのもよかったなあ。「親友の心得」は正直イタくて苦しくて悲しくてという部分が含まれてて、でもあの後の嵐の舞台の話が描かれていたり、「アイドルの心得」の依頼者が出てきたり。最後までじわーっとくる作品。辻村さんはスロウハイツが大好きだったけどそれとは全く別の位置だけど同じくらい好きだなあ。